むし歯治療
むし歯治療
むし歯のないお口を保つために
むし歯ができる理由と予防
お口の中には細菌が多く存在し、それらが糖分をエサとして歯の表面にネバネバしたプラーク(歯垢)を作ります。
プラークの中でも細菌は増殖を続け、糖分をさらに摂取して酸を作り出し、歯を溶かしていきます。これがむし歯です。
むし歯のリスクを高める要因は以下の3つです。
- 細菌(むし歯菌)の数が多いこと
- 歯の質が弱いこと
- 糖分が存在していること
これらに、例えば「甘いものを食べてから何時間も歯磨きをしない」などといった「時間の経過」が加わると、むし歯のリスクはさらに高まります。そのためむし歯を予防するためには、正しい歯磨きや甘いものを控えるなどセルフケアと生活習慣の見直しが重要です。
「痛くなったら歯科医院」ではなく定期的に歯科検診を受けましょう
痛みや症状を感じていなくても、「半年に1回」「1年に1回」などと定期的に歯科検診を受けていれば、仮にむし歯になっていても最小限の治療で済みます。
- 冷たい・温かいものがしみる
- 歯がズキズキ痛む など
上記のような症状を感じている場合、むし歯がある程度進行している可能性があります。むし歯が進行していると、歯を削る量が多くなります。また、場合によっては神経を抜くなどの大きな処置になってしまいます。
皆さんの負担が少ない治療を行います
痛みを最小限とする治療を提供
歯科治療には、痛みが伴うことが多いです。処置前に局所麻酔を行うことで、無痛下で処置を受けることが可能です。局所麻酔注射時の疼痛を抑えるポイントとして
- 表面麻酔の使用。
- 解剖学的に痛みを感じにくい部位に細い針を刺す。
- 麻酔薬の注入速度を遅くする。
以上の点に注意すれば、局所麻酔時の痛みはほとんど感じません。当院では、歯科治療を快適に受けて頂くため、痛みを伴うような治療時は、基本的に局所麻酔下での治療をお勧めします。また、歯科治療に恐怖心が強い方に対しては、笑気吸入鎮静法下での治療も可能です。お気軽にご相談ください。
なるべく削らない、抜かない治療
むし歯には、経過観察すべきむし歯と削るべきむし歯があります。どちらのむし歯か正確に判断し、経過観察すべきむし歯であれば、ブラッシングや食生活の見直しを徹底し、フッ素を使用しながら経過観察を行います。削らなければならないむし歯であれば、削るべきむし歯の範囲を検出する特殊な試薬を用いて、最小限かつ適正な切削量といたします。ご自身の歯と、いつまでも付き合える口腔内環境の提供を目標といたします。
むし歯の進行度に合わせた治療
初期のむし歯(CO)
初期むし歯とも呼ばれます。歯の表面がくすんで見える状態です。まだ元の健康な歯に戻る可能性がありますが、放置するとむし歯が進行してしまいます。
- 《治療方法》
- 歯のクリーニングを徹底して、経過を観察していきます。
初期のむし歯(C1)
痛みはあまり感じませんが、歯の表面をおおっているエナメル質が溶け始めます。歯の表面が白くにごったり、茶色に変色したりしてザラつくこともあります。
- 《治療方法》
- 削るとしても少なく済み、詰め物による最小限の治療で改善します。
進行したむし歯(C2)
むし歯が象牙質の層にまで進行し、穴があいています。
冷たいものを食べると歯がしみることがあります。
- 《治療方法》
- むし歯部分を取り除き、詰め物を詰める処置を行います。
削る量が多くなると、全体を覆う被せ物になることもあります。
詰め物・被せ物の種類
ご希望に合わせた治療を提供できるよう、当院ではさまざまな選択肢をそろえています。審美性や費用など、素材によって特長が異なりますので、お気軽に医師までご相談ください。小さなむし歯は詰め物(インレー)で済みますが、むし歯の範囲が大きい場合は、被せ物(クラウン)の治療となります。
(ジルコニアインレー)
(ジルコニアオールセラミックスクラウン)
歯髄まで進行したむし歯(C3)
むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、神経まで達したむし歯です。何もしていなくてもズキズキと激しい痛みを感じるようになります。
- 《治療方法》
- 神経まで細菌に侵された場合、神経を取り除く歯内治療(歯の根の治療)を行う必要があります。
歯内治療(歯の根の治療)
精密さが求められる治療
歯の土台が健康であれば、ご自身の歯を長く残すことができます。
当院ではなるべく抜歯をせず、歯内治療(歯の根の治療)を行うことで、患者さんご自身の歯を可能な限り残せるよう努めています。
治療の際は、まず歯の内部の細菌感染部分をきれいに除去する必要がありますが、根管は細く複雑な形状の場合があるため、高度な技術を要します。
3D画像(CT)により精密な検査を行います
細く複雑な形状の根管を把握し、精密な治療を行うために欠かせないのが歯科用CTによる診断です。
歯根の中で枝分かれしたり湾曲したりしている根管を立体的に捉え、根尖病巣の有無や大きさを確認するために、歯科用CTによる診断は欠かせません。
神経が死んでしまうと歯はもろくなりますので、被せ物による治療を行います。
歯質が失われた歯(C4)
歯のほとんどが崩壊した状態です。歯の根まで細菌に感染し化膿した状態です。このままにしておくと神経が腐敗し、歯周病が悪化し、抜歯のリスクが高まります。
- 《治療方法》
-
多くの場合は抜歯が必要となります。失った歯を補う治療として、入れ歯を検討します。
メインテナンスを習慣にしましょう
セルフケアだけでは、プラークを十分に落とせずむし歯になってしまったり、歯石が付いてしまったりと不十分なことも多いです。定期的に美容院に行って髪の毛を整えるのと同様、定期的に歯科医院へ行きクリーニングを受けましょう。